ミスタープロ野球

2025年06月04日

「ミスタープロ野球」

 

長嶋さん。

 

僕が野球を始めた時、長嶋さんは現役を引退した後だった。

 

だから僕は野球人としての長嶋さんは長嶋監督しか知らない。

 

でも、母はずっと長嶋選手のファンだった。

 

母とは何度もプロ野球の試合を観に行った。

 

野球を全く知らない親父とも1、2回後楽園球場に行ったが、たいていは母と行った。

 

長嶋監督が監督を退任される試合のチケットは親父がどこからか手に入れてくれたので、母と行った。

 

中日と優勝を掛けた試合(江藤が満塁ホームランを打ち同点・二岡のサヨナラホームランで優勝した試合の前日の試合)も当時巨人のファンクラブに入っていた僕と母は観に行った。

 

スピードガンコンテストの出場メンバーに選ばれたのだ。

 

優勝の掛かった大一番。

 

中日の監督は星野監督。

 

息苦しさを感じるくらいの異様な雰囲気が球場全体を覆っていた。

 

3塁側ダッグアウト横の通路からグラウンドに出て、出場者はマウンドへ向かい、付き添いの人(確か1名だけ可だった記憶があります)は3塁線横まで行って写真を撮ることができた。

 

僕が初めて長嶋監督を正面から見たのは、東京ドームのマウンドからだったのだ(笑)。

 

ちなみに、この時、母は緊張のあまり足が震えて、係員の人から「もっと近くに行っていいですよ」と言われたのに動けなかったそうで(代わりに写真を撮ってもらおうかと何度も思ったらしい)、手も震えていたようで僕が写っている写真は一枚も無かった。

天井、地面、ブレまくりの写真ばかりで、「もしかして東京ドーム?」というような写真ばかりでした(やれやれ 笑)。

 

同じような人が多いのか、後日ファンクラブから、僕の投球ホームの見事な分解写真を送っていただいた。

そのうち店内に飾ろうかと思う(笑)。

 

母とは今でもその時の話をする。

母の人生であの時ほど緊張したことは無かったそうだから、親孝行にはなったと思う(それにしても酷い写真だった 笑)。